低身長とは

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低身長とは、平均から標準偏差の2倍以上身長が低い状態を指します。100人のうち、2~3人くらいの子どもが当てはまります。身長自体が低い場合に加え、成長率(身長の伸び率)の低下も重要です。乳幼児健診や学校健診で低身長を指摘される方が多いです。また、小学校高学年から中学生ぐらいで徐々に周囲のお子さんとの身長差が大きくなり、受診される方も少なくありません。低身長や成長率の低下は、特定の原因により起こるものとそうでないものがあります。特定の原因により起こる低身長の中には、成長ホルモン分泌不全性低身長症など治療が可能なものがあります。

検査について

問診では、母子手帳から出生時の状況や、保育園・幼稚園や学校の成長記録をもとに、成長の記録を確認します。血液検査では、貧血など一般的な検査のほか、IGF-1・甲状腺ホルモン・性ホルモンなどのホルモン検査も行います。こうした問診や検査結果を総合的に判断し、内分泌疾患の可能性が高いと考えられる場合、さらに詳しく検査を行う場合があります。その際には成長ホルモン分泌刺激試験・下垂体MRI・手のレントゲン検査など行うために、当院の提携先でもある総合病院や専門医療機関へ紹介いたします。

治療について

成長ホルモンは注射の薬ですので、成長ホルモンの治療が必要な場合は、基本的に毎日自宅で皮下注射していただくこととなります。こどもの小さいうちはご家族で行ってもらうので、ご自宅で安心して注射していただけるよう、お薬の構造や使い方について説明します。定期的な外来受診で治療効果を診ていきます。